薬剤によるAGA治療

長い間、薄毛およびAGAは、遺伝によって生じる生理的な変化だと捉えられてきました。
言い替えれば、仕方のないものとされてきたため、症状を持つ方の切実な思いとは裏腹に、AGAを「治療する」という考え方は、なかなか浸透してこなかったのです。

それでも、改善策としてさまざまな育毛剤は開発されてきました。
医薬品、医薬部外品問わず、その多くは、次のような成分を組み合わせて「毛髪の成長を助ける」製品となっています。

①毛包の周辺環境を整えて頭皮を清潔に保つ
②毛包周辺の血行を促進し、毛包への栄養補給を促す

近年では、AGAの原因が解明されるとともに、新たな治療法や治療薬が確立されてきています。

ここでは、AGA薬剤治療の主流であり、AGA治療の先駆けとなった「プロペシア®」と、育毛剤の成分として広く知られる「ミノキシジル」の2つについてご紹介します。

プロペシア

脱毛抑制を可能にした「飲む育毛剤」


"治療"という考えをもたらした新しい薬剤

プロペシア®の主成分は、フィナステリドという合成成分です。

フィナステリドは、1983年に米国メルク社が、5α-リダクターゼ阻害薬として開発し、前立腺肥大症の治療薬として、FDA(米国食品医薬品局)に認可されました。

その後、AGA治療にも効果があることが分かり、1997年に同治療薬として、FDAの認可を受け、1998年から米国で使用が開始。現在では世界60ヵ国以上で販売されています。

日本では、2005年に厚生労働省に認可され、万有製薬よりプロペシア®がAGA治療薬として販売されるようになりました。

これまでの頭皮につける治療薬に対し、錠剤タイプであることから、「飲む育毛剤」と呼ばれています。

近年、AGAという言葉が急速に普及した背景には、このプロペシア®の承認によって、AGA=「治療できる」薄毛という認識の変化があります。

いわゆる市販薬ではないため、使用には医師の診断・処方が必要です。


プロペシアの特徴
従来の発毛剤・育毛剤とは異なるアプローチ

プロペシア®は、AGA発症の原因である5α-リダクターゼを抑制する薬剤です。

そもそもAGAは、テストステロン(男性ホルモン)と、還元酵素の5α-リダクターゼが結びついて、薄毛を誘発するDHTというホルモンが生じることによって起こります。

従来の発毛(育毛)剤のように、栄養補給によって毛髪を太く強くするのではなく、「AGAの原因を根本から抑制して、抜け毛の進行を防ぐ」のが、プロペシア®の特徴です。


プロペシアの作用と効果

プロペシア®の主成分であるフィナステリドには、DHTを発生させる、5αリダクターゼの働きを阻害する作用があります。

5α-リダクターゼは遺伝によって分泌量に個人差があり、その量が多ければ、血中のDHT濃度が高くなって、AGAは重症化します。
つまり、5α-リダクターゼを抑制できれば、血中のDHT濃度が抑えられ、AGAを改善に導くことができるというわけです。

20〜50代の軽度から中等度の症状の方を対象とした試験では、「1日1mgの服用で半数以上に効果が見られる」という結果が出ています。

試験開始から3〜6ヵ月で変化が表れ、効果のピークは6〜12ヵ月後です。
以降は、一定の安定期間を経て、徐々に低下するという経緯を辿ります。

このように、効果は永久に上がり続けるわけではなく、ピークを迎えた後は低下していき、服用を中止すると、3〜6ヵ月で効果がなくなるともいわれています。

プロペシア(フィナステリド)の効果推移

5年間の延長試験では、1日1mg服用の場合、1年後の毛髪数が最大となり、5年後あたりから徐々に低下していきます。

対して、プラセボ群※では脱毛が進行するため、5年後の毛髪数には大きな差が生まれました。

※プラセボ群とは 薬理的効果のない偽薬を投与した群。同試験は、薬効を客観的に調べる二重盲検法(多数の患者に調べたい薬と偽薬とを投与。誰にどちらを与えたかは患者にも医師にも分からないようにして結果を統計学的に判定)を採用。


プロペシアの副作用と禁止事項
男性機能の低下、肝機能障害に不安

プロペシア®の副作用としては、主に次のようなものがあります。

  • 男性機能の低下
  • 性欲減退
  • 勃起機能不全
  • 射精障害
  • 精液量の減少
  • 頭痛
  • 腹痛、胃の不快感
  • 下痢
  • 肝機能障害

最も発生頻度の高い副作用は、勃起機能不全、性欲の減退、射精障害、精液量減少など男性機能の低下ですが、いずれの発症率も数%程度で、頭痛や消化器系の症状の割合は、それよりもさらに低くなります。

なお、2007年に販売元である万有製薬が、肝機能に重篤な副作用を起こす可能性があると発表しており、肝機能に不安のある方は医師から服用を禁止される場合があります。

そのほか、ごく稀に、使用から1ヵ月程度で初期脱毛が起こるケースもあります。

また、女性や未成年の服用は禁止されています。
特に妊婦は胎児への影響があるため、服用はもちろん、錠剤に手で触れることも禁止されていますので、家族がプロペシア®を使用している場合には、細心の注意が必要です。

メリット
  • 厚生労働省認可薬剤
  • 内服薬なので比較的扱いが楽
デメリット
  • 効果が出ないことがある
  • 6〜12ヵ月で効果が頭打ちになる
  • 使用を中止するともとの状態に戻ってしまう
  • さまざまな副作用の心配がある
  • 女性は使用できない

ミノキシジル

広く認知されている、頭皮につけるタイプの育毛剤


血圧降下剤の副作用から誕生

毛髪を太く強くするミノキシジル

ミノキシジルは、もともと血圧降下剤として、1970年代から米国で使用されている薬剤です。
副作用として、全身の多毛症状が見られたことから、AGA治療薬としての研究がはじまり、1980年代にファルマシア・アップジョン社(現ファイザー)が、脱毛症治療薬としての開発に成功。FDAに初めて認可された育毛剤となりました。


ミノキシジルの特徴

プロペシア®が、AGAの原因となる男性ホルモンの生成を抑制して「抜け毛を防ぐ」のに対し、ミノキシジルは「太く強い髪をつくる」薬剤です。

海外では複数の製品が販売されていますが、日本では、1999年に大正製薬より発売された「リアップ」などで広く知られています。


ミノキシジルの作用と効果

ミノキシジルの効果は頭頂部のみ

もともと血管拡張剤であるミノキシジルには、頭皮の血管を広げて、血行を促進する作用があります。

詳しい発毛メカニズムは解明されていませんが、血流を増やし、頭皮に栄養を行き渡せることで、毛母細胞が活性化し、発毛につながるのです。

さらに、休眠している毛根の毛周期を「休止期」から「成長期」へ移行させ、乱れた生え変わりのサイクルを限りなく正常に近づけることで、太く強い毛髪を増やしていきます。

これらの効果は、頭頂部でのみ発揮されるもので、前頭部には期待できません

効果を実感するまでは、およそ4〜6ヵ月かかり、使用をやめると元の状態に戻ります。


ミノキシジルの副作用と禁止事項
副作用の心配が高く、女性は扱いにも注意

ミノキシジルの副作用には、主に次のようなものがあります。

  • 頭皮のかゆみ
  • 炎症
  • 発疹やかぶれ
  • フケ
  • 眠気
  • 頭痛
  • 性欲減退
  • 体重の増加
  • むくみ
  • 胸の痛みや動悸

ミノキシジルはプロペシア®に比べて、副作用の発生率が高いとされています。

アレルギーによって炎症をおこし、発疹やかぶれ、フケなどの原因になるほか、低血圧になって頭痛やめまいといった症状が出ることもあります。

本来は高血圧の薬で、血圧を下げる作用があるため、もともと血圧が低い方は、特に注意が必要です。

また、胸の痛みや動悸など、心臓や血管に関係した副作用も報告されています。
低血圧や狭心症の症状がある方は、医師に相談したうえで使用するようにしてください。

プロペシア®とは異なり、ミノキシジルは、女性も使用できます。
しかし、妊娠中や授乳期間には、母体や母乳を通して医薬成分が胎児に吸収される恐れがあるため、避けたほうがよいでしょう。

メリット
  • 手軽に入手できる
  • 女性も使用できる
デメリット
  • 頭頂部にしか効果がない
  • 効果が出ないことがある
  • 使用を中止するともとの状態に戻ってしまう
  • プロペシア®よりも副作用の発生率が高い

AGA(男性型脱毛症)改善するために

欧米では、AGAの治療として、プロペシア®とミノキシジルを併用するのが一般的です。
プロペシア®で抜け毛を防止し、ミノキシジルで発毛を促進させる相乗効果によって、AGA症状を改善に導くのです。

しかし、薬の内服治療には、副作用など健康面における不安や、続けることでの金銭的な負担などデメリットもあります。

HARG療法には、単体で「髪を生やす」「髪を育てる」「脱毛を防ぐ」効果があります。
患者様一人ひとりに合わせて薬剤を調合するため、これまで副作用やアレルギーの報告はありません。年齢や性別を問わない高い効果で、AGAを改善に導きます。

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